【ピンこれ】ideal-tek SS SA 細長くてコシがやわらかく、液浸標本の取り扱いに重宝するピンセット
【ピンセットこれくしょん】手持ちのピンセットを一本ずつ紹介していくシリーズ
第3回は液浸標本のような取り扱いにやさしさを必要とする作業に重宝するピンセットです。
ideal-tek社製SSM型SA素材 テンション計測値46g
※テンション値は計測の仕方や個体によって差があります。参考程度のものです。
このSS型と呼ばれるピンセットの形状は、全体が細長いことが特徴です。通常の精密ピンセットの全長は120mm程度ですが、SS型は135~140mmくらいあります。また、コシがとてもやわらかくて繊細な作業が可能です。いっぽうで、力を入れすぎると先端がよじれてズレることがあるので、精密さを必要とする作業には向かないこともあります。ピンセットの世界で“繊細”と“精密”は両立しないことがあります。
このideal-tek社のSA素材(オーステナイト系のステンレス鋼)のものは、SS型の中でも特にコシがやわらかく、テンション値(先端をとじ合わせるのに必要な力をgであらわしたもの)は40g台ほどしかありません。
また、細いスクリュー管にも入れやすい形状であります。なので、私は繊細な扱いを必要とする液浸標本の取り扱いに重宝するピンセットとして使用しています。
ちなみに、SS型は大好きな形状で、派生型を含めて上図のように収集してしまっています。ピンセットこれくしょんは、恋のような病のような・・・理性を狂わせてしまうほどのいとおしさです。