ピンセットサロン

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【講座】精密調整ピンセットの作り方講座【20161105東京】

【講座】精密調整ピンセットの作り方講座

 紙やすりを使ったピンセットの研ぎ方の講座です.テキストに加え,練習用のピンセットと,研ぎ道具の豪華スターターセット付きです.

 講座の内容は以下にまとめられていますが,直接手元を見なければお伝えられないことがたくさんあります.惜しみなく懇切丁寧にしつこく無理矢理にお伝えいたします.

togetter.com

日時:2016年11月5日(土)10時~12時

場所:JR品川駅から徒歩1分(詳細連絡時にお知らせします)

料金2,500円(配布:テキスト,実習用ピンセットKFI K-3GG,紙やすりなど)

講師・担当:長島聖大(twitter @calisius)

 

[10月30日追記] お申し込みを締め切りました。申込者数は定員をわずかに超えましたが、会場のレイアウトを工夫するなどして全員に受講いただけることとなりました。当日の詳細はメールでご連絡いたしました。万一連絡が届いていないという方がいらっしゃいましたらお知らせください。

同様の講座は今後も場所や時期を変えて開催する予定です。今回ご都合の合わなかったかたも、是非よろしくお願いいたします。

 

 

申込受講希望者全員のお名前を書いて

pincetsalonあっとまーくgmail.com

までご連絡ください.申込〆切は10月29日23時59分59秒です.

定員を16名とし,申込者多数の場合は午後2回目の講座開催を検討します.それでも対応できない場合は,やむなく抽選といたします.ご了承ください.受講の決定と当日の詳細は10月30日中にご連絡いたします.

【ピンこれ】Dumont 5SP Inox08 臨床・昆虫用のコシをやわらかくした特注品のピンセット 最新ロットは神ロット!

【ピンセットこれくしょん】手持ちのピンセットを一本ずつ紹介していくシリーズ

第5回は 臨床・昆虫用のコシをやわらかくした特注のピンセットです。

 

Dumont社製 5番型SP(特注) Inox08素材(型番 TW-505) テンション計測値45g

  ※テンション値は計測の仕方や個体によって差があります。参考程度のものです。

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  このピンセットは顕微鏡下作業で大活躍する非常に鋭利な先端を持つ5番型です。通常の仕様よりもコシ(テンション)をやわらかくするように注文をつけた人がいて、代理店を通じてDumontが特注品として作っているようです。ピンセットのコシのかたさを示す目安としてテンション値というものがあります.先端を閉じるのに必要な力の強さを便宜的にg単位の数値で表したものがそれです。テンション値が高い=コシがかたいピンセットです。Dumontの5番型のピンセットのテンション値はおおむね100-150gほどで、ロットや個体による差は少なからずあります。どれくらいのコシのかたさが良いという絶対的なものはなくて、個人の好みに依ります。私の場合は150gの個体に当たってしまうと、顕微鏡下で行うような作業には使えないくらいかたいと感じます。

 この特注5番の素材はInox08が使われています。“Inox”は“acero inoxidable”の略で、日本でいう「ステンレス鋼」のことです。Dumont社のInoxには2種類あって、両方とも磁性のある少し硬めの素材です。マルテンサイト系のステンレス鋼のように思いますが、合金の詳細は公開されていないようです。Inox02はオートクレーブ(高圧蒸気滅菌)不可で、Inox08はオートクレーブ対応のメディカルステンレスとされています(ここ参照)。Carbon steel(炭素鋼)ほどは硬くないので、解剖用途として頻繁に研ぎながらつかうとすぐに短くなります。一度好みの先端を作ったあとは、#10000くらいのラッピングフィルムでほんの少しずつ研ぎあわせながら使うとより良いと思います。

 

 特注品といっても、取り扱いのある代理店からはほかのピンセットと同じように購入することができます。私も学生の頃に初めて買い求めてから、このピンセットを愛用しつづけています。

 

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 写真上は2002年(M1の学生のころ)に買ったもので、テンション値は40gとすごく軽く、今でも解剖作業や1mmくらいのカメムシの標本を作るのに大活躍しています。写真中は2014年購入で、テンション値は90gほどもあって、ちょっと硬いなあ(とはいえ普通の5番よりはやわらかい)と思いました。写真下の2016年の最新ロットは、テンション値は45gと14年前のものとほぼ同等で、さらに先端の仕上げも非常によいものでした。

 ピンセットはロットや個体によって品質が一定でなく、とくにコシのかたさはずいぶんと大きな差があります。職人の手仕事で作られているし、年代によって仕様や素材の変更もあるので、ある程度は許容しなければなりません。

 まだ手にとった本数が少ないので個体差もあるかもしれませんが、この最新のTW-505は品質の高い“神ロット”の予感がします。先端の仕上げも、新品のまま使い出せるほどにぴったりとかみあっています。ちなみに、Dumontの他の素材の5番型では、現在国内に在庫のあるカーボンスチール(炭素鋼)のものもおおむね80gくらいのテンション値の超当たりロットと思います。

 

この特注品のピンセットは下記の代理店で取り扱いがあるようです。意外(?)に安くて、ほかの5番と変わらない程度のお値段です。

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